Fedora 10で作る最強の自宅サーバー | ||
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本書「まえがき」より抜粋 インターネットを使う上で切り離せないものとして「サーバー」があります。インターネット上には様々なサーバーが稼働しており、ユーザーにサービスを提供しています。サーバーには、ニュースやブログなどの情報発信に利用される「Webサーバー」、データをやり取りする「FTPサーバー」、ドメイン名からIPアドレスに変換する「DNSサーバー」などがあります。これらのサーバーによって、ユーザーは便利にインターネットを利用できます。 最近では、これまでクライアントマシン上で行ってきたことをサーバー経由で利用できるサービスも増えてきています。ユーザーの個人的なデータをサーバーに保存するストレージサービスや、Webブラウザでメールの送受信が行えるWebメール、オフィスアプリケーションをブラウザで利用できる「Googleドキュメント」などもあります。このように、これからは今まで以上にサーバーが欠かせないものとなっていくでしょう。 このようなサーバーを支えるOSの1つに「Linux」があります。Linuxはフリー(無償)で配布されているUNIX互換のOSです。入手しやすく、比較的安定して動作することから、インターネットに接続するサーバー構築に利用されています。GoogleやWikipediaはLinuxの1つである「Fedora」と呼ばれるLinuxディストリビューションを利用しています。 このFedoraは無償で提供され、しかも誰でも自由に利用可能です。Fedoraを利用すれば,ソフトウェアにお金をかける必要なく、インターネットサーバーを構築することが可能なのです。そこで本書では,最新版「Fedora 10」を用いて自宅にサーバーを設置する方法を解説します。 本書では、個人サーバーとしてよく利用される「メールサーバー」「FTPサーバー」「SSHサーバー」「Webサーバー」「Windowsファイル共有サーバー」の設置方法を解説します。また、LAN内でホスト名の名前解決を行う「内部DNSサーバー」の設置方法についても紹介します。 メールサーバー構築では、スパム(迷惑)メールやウイルスメールを除去する方法も紹介します。最近ISPが導入している「Outbound Port 25 Blocking」対策も解説。さらに、Webメールの設置方法も紹介しています。Webサーバー構築ではApacheの設定から、人気の高いブログツールであるMoovable Typeの導入まで解説しました。 インターネット上にサーバーを公開することは、外部からの攻撃対象になることも意味します。最悪の場合では外部からサーバーに侵入され、情報が漏洩したり、サーバーそのものを乗っ取られるなどの被害を被る恐れもあります。 被害に遭うサーバーの多くは、問題のあるパッケージを放置するなど管理を怠っていたり、不注意から発生しています。本書では導入したパッケージのアップデート方法や、ウイルス対策ソフトの導入などのセキュリティについても扱います。またセキュアOSであるSELinux機能の利用を前提としているため、さらにセキュアなシステムを構築できます。 インストールメディアには、Fedora 10の「Fedora DVD」「Fedora Live」(LiveCD)、「Fedora netinst」(ネットワークインストールCD)の三種類を収録。環境に応じて、それぞれのメディアを使い分けてください。 |
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著者:福田和宏 B5変形・432ページ・1色・DVD-ROM1枚&CD-ROM2枚付 本体価格:2,780円+税 ISBN978-4-88166-663-0 |
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1-1 自宅サーバーのメリット 1-2 サーバーを公開するための基礎知識 1-3 セキュリティに気を配ろう Part2 Fedora10のインストール 2-1 Fedoraのインストールディスク 2-2 ハードディスク領域の確保 2-3 インストールの準備 2-4 Fedoraのインストール 2-5 もしものために Part3 Fedora10の基本的な使い方と設定 3-1 デスクトップの操作 3-2 エディタとターミナルの使い方 3-3 ディスクの取り扱い 3-4 画面の設定 3-5 パッケージのインストールとアップデート 3-6 ユーザーの追加と削除 Part4 自宅サーバーを公開するための準備 4-1 固定IPアドレスの設定とネットワーク設定 4-2 ダイナミックDNSを利用しよう 4-3 外部公開のためのルーター設定 Part5 内部DNSサーバーの構築 5-1 DNSサーバーとは 5-2 BINDの設置 5-3 クライアントの設定変更 Part6 ファイル・プリンタ共有サーバーの構築 6-1 ファイル共有サーバーの稼働 6-2 プリンタを共有する Part7 SSHサーバーの構築 7-1 SSHサーバーの稼働 7-2 SSHの利用 7-3 鍵交換方式による認証 Part8 FTPサーバーの構築 8-1 FTPサーバーの稼働 8-2 FTPサーバーに接続する Part9 メールサーバーの構築 9-1 メールサーバーの稼働 9-2 メール送受信のテスト 9-3 スパムとウイルスの除去 9-4 OP25B対策 Part10 Webサーバーの構築 10-1 Webサーバーの稼働 10-2 ユーザー別のWebページ公開 10-3 ユーザー認証機能を設定する 10-4 SSLによる暗号化 Part11 Webアプリケーションの導入 11-1 Weblogを利用しよう 11-2 Webメールを利用しよう Part12 セキュリティ対策 12-1 ファイアウォール設定 12-2 ウイルス対策ソフトの導入 12-3 不正侵入への対策 12-4 ログを毎日チェックしよう Appendix 攻撃に関する主要な用語解説 ≪ 目次を隠す |