プラハから西へ約100km、鉄道で2時間足らずのところにあるプルゼニュは、いわゆるピルスナー・ビール発祥の地として有名。
1842年、従来の上面発酵ビールではなく、新式のミュンヘン・タイプの下面発酵ラガーを作ろうと考えた町の醸造家たちは、ミュンヘンからブラウマイスターと職人を大勢雇い入れ、醸造所を建設した。だが、できたビールは、当時のミュンヘン・タイプのビールとは違い、だれも見たこともないような明るい黄金色をしていた。これは、醸造に使われたプルゼニュの水が軟水だったためと言われているが、以後、このピルスナー・ビールは世界中を席巻することになる。
この醸造所は、今でもプルゼンスキー・プラズドロイ(ピルスナー・ウルケル=「ピルスナー・ビールの源泉」の意)というビールを造っている。ほかにガンブリヌスというビールも造られている。
この町全体には「ミロ」のような甘い香り=麦芽の香りが漂っており、駅の売店では"ビア・ハンター"マイケル・ジャクソンの本のチェコ語訳が売られている。まさにビールの町ならでは。
【ビール醸造博物館】